2018-01-01から1年間の記事一覧

「パーフェクト・レボリューション」

以前何かの拍子にこの映画を知って、面白そうだと思ったのに、レンタル店には1枚しか置いてなくて意外だった。 面白かった。爽快で、満足いく映画だった。 ラストシーンはたしかに荒唐無稽だし、周りの人たちが突然協力姿勢になったのもよく分からないし、…

「アデル、ブルーは熱い色」

アデルを演じたアデル・エグザルホプロスの、子どもみたいな泣き方が良かった。ああいう、しゃくり上げるような泣き方をする女優は珍しいと思う。 顔だちも童顔だけど、あの泣き方が一層、幼さや、エマをはじめとする他人への依存性を強く感じさせる。 「ブ…

「うなぎ」

以前から日本人監督によるカンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作として気になってはいたが、「万引き家族」が同賞を獲ってからはより観たい気持ちが強くなった。 他人に心を開かない役所広司を水槽の中のうなぎと重ねて描いている。 船大工を演じた佐藤允の…

「ルート・アイリッシュ」

ケン・ローチ監督の戦争映画とはどんなものかと以前から興味を持っていたが、戦争映画というより物語の軸はサスペンスだし、舞台も戦場ではない。 あのジャケットからは想像できない構成だったけれど、面白い映画だった。 真相に近づくにつれて言葉を失って…

「サラの鍵」

以前からずっと気になっていた作品だった。 弟のミシェルがどうなったのか、予告編だけでも引き付けるストーリーだが、生きているかもしれない「その後のサラ」を追うことで、最後まで飽きさせないシナリオになっている。 実の息子でさえサラの過去について…

「私の男」

海のシーンにせよ濡れ場にせよ、二階堂ふみがここまで体を張った演技をしているとは想定外だった。 それと合わせて、あどけない高校生から大人の女性まで見事に演じ分けている点も素晴らしい。 地味な田舎の高校生が、都会の高級レストランであそこまで美し…

「ヒミズ」

染谷将太と二階堂ふみの演技が良かった。特に染谷将太が迫真の狂気を見せていた。こんなにいい俳優だったのかと驚かされた。 園子温監督作品で鑑賞したのは3作目だと思うけど、たぶん人間を狂わせて救いのない結末に落とし込むのが基本路線なのだろう。 そ…

「酔画仙」

偶然にも、同じ日に借りたオールド・ボーイと主演の俳優が同じだった。 いい俳優だと思う。苦悩する演技などは、どこか庇護欲を抱かせるような愛嬌がある。 日本の統治が絡むシナリオだったので、もう少し時代変化に翻弄されるかと思えば、期待したほどでは…

「オールド・ボーイ」

面白かった。導入の引力も強かったし、普段あまり観ないジャンルではあるけど、サスペンスとしての出来も良かったと思う。アクションにも迫力があった。 ただ、相手がどうやってあれほどの仕掛けや設備を整えたのか、なぜそんなに財力があるのかなど、疑問点…

「嘆きのピエタ」

結構良かった。贖罪や悔悟、守るべきものができたが故の弱さなどテーマはありがちだったが、ある種のミステリー要素が加わることで見ごたえがあった。 「メビウス」と併せて考えることで、途中までキム・ギドク監督は母親へのコンプレックスが制作の根底にあ…

「メビウス」

「サマリア」がとても良かったので、キム・ギドク監督の作品から漁ってみた。なかなか面白かったが、物語に空間的な広がりが欠けていたように思う。 セリフが一切ない。うめき声や悲鳴のみで斬新だった。 いろいろな意味での倒錯を描いた映画だった。浮気に…

「冷たい熱帯魚」「恋の罪」

長く気になっていた園子温監督の作品に挑戦しようと、この2作を選んで観てみたが、現在のところ、自分にはよく分からなかった。「愛のむきだし」「ヒミズ」あたりはまだ気になるのでいつか挑んでみたいけれど……。 あと、どうやら自分は神楽坂恵の演技があま…

「サマリア」

たいへん良かった。キム・ギドク監督の作品は「春夏秋冬そして春」を観たことがあったことに後から気づいたが、この「サマリア」をもっと早く観ていれば、監督への評価もだいぶん違っただろうなと思わされるくらい、いい作品だった。2004年、第54回ベルリン…

「君の名は。」

話題作として気になっていたし、期待もしていた映画だった。地上波で放送されたのを録画して観てみた。ストーリーについては東京と田舎の高校生男女が入れ替わるのと、彗星がどうこう、というぐらいの前知識しかなかったので、まず「なるほどこういう話だっ…

「シン・ゴジラ」

話題作として気になっていたし、ある意味で期待もしていた映画だった。地上波で放送されたのを録画して観た。いろいろと疑問点はあったが、それなりに面白かった。 ゴジラを倒すために使われる兵器や鉄道などが、一つ一つ名前も明記されていた。使い方も含め…