「ブレードランナー」

 SF映画はあまり観ないが、最近続編が公開されたことや、大学院時代の恩師がどういった文脈でだったか言及していたのをずっと覚えていたことなどから、ようやく観てみることにした。アンドロイドやサイボーグが意志をもち人類の脅威となるという、いまではテンプレともなったシナリオの古典が、本作あるいは原作小説だとか、インターネット上で目にしたこともあった。

 よく作り込まれている世界観だと感じた。舞台となった2019年11月はまもなくで、作中の世界と現実との乖離は大きいにせよ、妙にアナログ的というか、相変わらず泥臭く生きる人間たちも描かれている部分や、レプリカントの、武器などがあれば辛うじて対抗できうる程度の強さなどに、不思議なリアリティがあった。ただし「強力わかもと」が繰り返し流れるのはちょっと遠慮願いたかった。

 それにしてもずっと大雨が降っていて、ちょっと陰鬱だった。必要だったのだろうか。

 続編は観るだろうか。